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2020.8.25

富士と神社

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〜 拝啓、北口本宮冨士浅間神社を知らない高校生のみんなへ 〜

 

 

今回私たちは、富士吉田市にある北口本宮冨士浅間神社を取材させていただきました。


北口本宮冨士浅間神社には、

富士吉田市の人口の30倍である150万人が毎年訪れ、神社のご利益を求めたり、自然を楽しんでいたりします。

 

 

 

北口本宮冨士浅間神社の歴史(HP参照)




まずは、神社の歴史を紹介していきます。

北口本宮冨士浅間神社は1900年もの歴史をもっており、山霊をまつってきた最古の神社です。

日本武尊の「北方に美しく広がる裾野をもつ富士は、この地より拝すべし」という言葉より、日本最大の大鳥居が建てられ、木花咲耶姫と日本武尊が祀られました。

 

 

 

 


皆さんは、北口本宮冨士浅間神社にある5本の巨木を見たことがありますか?

 

 

古代、富士のように高い山や美しい山は人が入ることは禁忌とされ、この場所はご神体を遠くから拝む場でした。

現在拝殿を囲むこの巨木は、その神域を物語っています。

 

 

東の宮、西の宮、本殿の順で案内していただきました。

 

東の宮(下の写真)は武田信玄、

 

 

 

 

 

 

 

西の宮(下の写真)は豊臣家、

 

 

本殿(下の写真)は徳川家によって建てられたものとされています。

 

写真のように建物はどんどん大きく、そして豪華になっています。

前に建てられたものよりもすごいものを建てようとした武将たちの心意気が感じられますね。

 

 

本殿が建てられたのは1615年とされています。

1615年といえば大阪夏の陣で、徳川家が豊臣家を倒し、徳川の天下を揺るがないものにしました。

本殿にある彫刻は天下をとった徳川家の志をよく反映していると言われています。

 

写真にある彫刻の“ばく” は夢だけではなく、金属も食べると言われています。

金属つまり兵器を食べてしまうことから、兵器のない太平な世を目指したことがわかります。

 

また本殿の中にある牡丹の赤い花と獅子は、2つが組み合わさって一つの意味を成しているそうです。

百獣の王である獅子。

その唯一の弱点は、体の中にいる小さな虫。

 

その虫を退治できるのは赤い牡丹の花の滴だとか。

赤い牡丹と獅子のコンビは敵のない最強の状態を示しています。

 

装飾の隅々にまで意図と工夫が凝らされた、とても素晴らしい本殿です。

 

 

神社は地域のアイデンティティとなる存在


 

【地域のアイデンティティとは?

地域の独自性を高め、表現することにより、その地域の活性化を図ることをいう。

町おこしや村お越しという言葉に象徴される。(weblio辞書 参照)】

 

富士吉田市には代名詞となる富士山の豊かな自然や美味しい水、うどん、甲州織りなどたくさんの特産品があります。
うどんや甲州織りに歴史があるように、北口本宮浅間神社にもたくさんの歴史があります。

そのうちの一つのアイデンティティである富士登山について今日は紹介します。

はじまりは12世紀に修行者が修行のために富士山に登りはじめたことです。

 

江戸時代には参拝のために庶民も登りはじめたと言われています。

その頃には江戸の街に負けない数の富士講(江戸時代の巡礼者のグループ)があったとか。
その人たちが富士登山の時に泊まっていたのが御師の家です。

 

 

[ 御師の家の存在 ]
・もともとは個人の住宅
・夏の登拝シーズンに富士講の信仰者を宿坊として迎え入れる
・祈祷などの信仰の案内も請けおっていた
・その昔に神様の聖地という役割に準じ各家々の並びに沿ってできたもの。

 

 

 

(御師の家で撮影した一枚)

 

御師の家を出発して、「北口本宮冨士浅間神社」で安全を祈願して富士登山をする文化は今も残っています。

また、今でも毎年7月1日に「お山開き」が、8月末には高校生のみんなが知っている火祭り(「お山じまい」の祭り)がこの神社で行われ、短い夏山の期間を盛り上げます。

 

 


12世紀からの歴史+富士登山という文化と由緒ある北口浅間神社が地名をブランドへとつなげ、富士吉田市の発展を促しているのです。

 

 

神社のウラ話




ここからは、北口本宮冨士浅間神社に関するインターネットには載っていないウラ話をお話していきたいと思います。

 

① おみくじ

皆さんが1度は引いたことのあるであろう”おみくじ”。

実は、それぞれの神社でおみくじの割合を決められるそうなんです。

今回インタビューさせて頂いた、北口本宮冨士浅間神社には、大吉・中吉・末吉・小吉・凶のおみくじがあります。

 

その中でも凶が1番少なく、その確率は、なんと数千分の一だとか!

ある意味大吉よりもレアかもしれません・・・

おみくじと言えば、大吉なら持ち帰った方がいい、小吉なら結んだ方がいい、といったことをよく耳にすると思います。

結んで帰りたいけど、結んだ後おみくじはどうなるの、と気になる方いるのじゃないでしょうか。

 

結んだおみくじはお焚き上げされ、煙にのせて天に返す、つまり神様のもとに送られるのです。

 

 

(私たちもおみくじを引いてみましたが…大吉・中吉・末吉・吉でした)

 

② 恋愛成就

インターネットで北口本宮冨士浅間神社と検索すると目に入るのが「恋愛成就」という文字。

このことについてもインタビューさせて頂きました。

 

実は、北口本宮冨士浅間神社には「縁結び」のご利益もありますが、全面的に押しているのは「安産祈願」なのだそうです。

安産祈願を1番としているのにも関わらず、恋愛成就で有名になるということは、もしかしたら北口本宮冨士浅間神社を参拝したことで恋が実った人が多いのかもしれません・・・

 


安産祈願したい、恋を実らせたい、という方は是非参拝してみてください。

 

 

取材を終えて…


 

今回、北口本宮富士浅間神社に取材に行くことで、地域にこんなに素晴らしい神社があることに気づくことができました。

今までは、火祭りや初詣などでしか訪れる機会がなく、硬いイメージのある場所でしたが、神社の方のお話を聞いてウォーキングで立ち寄って清涼な空気に包まれた参道からマイナスイオンを取り入れるなど、積極的に日常生活に北口本宮浅間神社を取り組もうと思いました。

 

ここだけの話、

神社からは何も言っていないのに有名になってしまうほど恋愛成就にご利益があるみたい…
彼氏・彼女作りたい人も、そうでない人も、ぜひ北口本宮浅間神社に行ってみてください!